げじげじ日記

私の世界

焦り(2)

わたしは焦っている

群れから離れ

ひとりになったから

わたしの苦しみは

わたしだけのもので

誰とも共有できない

田舎でひとり貧乏な暮らしをしていると

人生を無駄にしているのではないか

このままではいけないのではないか

などといろいろおもうことが多いが

全て焦りによる発想だ


焦りは原動力になりうるが

焦りのみが原動力ではろくなことにならない

だからものごとに取り組むにあたって

焦りを原動力とはしないほうがよい

だが世の中を見てみれば

多くの行動の裏には焦りがある

焦りは緊張に似て

焦りの中にいる人間には

焦っていることを自覚できない

わたしは何年か武術に夢中になったことがあったが

その頃は

同年代の他の人々とは異なる道にいて

彼らは仕事に人生を費やしている

だから自分は武術に人生を費やさねばならない

と考えていた

これこそ焦りによる発想といえる

そう思い始めた頃には既に武術には飽き始めていて

長続きはしなかった


そもそも

何かを成そうとか

何者かになりたい

というのが焦りによる発想ではないかとおもう

焦りが消えたとき

焦りを原動力としなくなったとき

わたしはわたしの心に一歩近づく

そんな気がする