げじげじ日記

私の世界

熱狂

心には浅いところと深いところがあって

感情のほとんどは浅いところから生まれる

身体をぶるぶる震わせていようと

浅いところから生まれた熱狂は

何も生み出さない

終わったあとは

孤独感しか残らない

熱狂とは人の生の感性からくるものではなく

頭で作り上げた種々の概念からくる
雲のようなもので

やる気と意欲に満ちて
攻撃的になり
声は上ずり
人生をかけたりしてしまう

熱狂は過度の希望のあらわれで
鬱屈が過度の絶望のあらわれであるのと
対になっている

どちらも物語が現実認識の要になっている

物語が作り出せれば希望となり
物語が壊れれば絶望となる

物語とは
自分はこういう人間で
こういう思想で
こういう育ちで
こういう夢がある
といった一連のものだ 

これらは物語として自分の本来の欲求よりも
強く作用する可能性がある

また、常に壊れる危険性がある

しばしばこの物語を支えるのが
仲間や同志といった現実に存在する人間からなる
カテゴリーであり
お互いに熱狂から醒めないように
励まし合う

熱狂からは醒めなければならぬ

どんな物語を持っていようが
腹は減るし
ゴミは出るし
部屋は汚れる

これらは物語と無関係に起きる

めんどくさいなあ、嫌だなあ
と思うが

物語のせいではない

淡々とやる以外にない

熱狂でもってやることを
わたしは止めたのだから