げじげじ日記

私の世界

何が面白いか

何の才能もない、と思うことがある

才能、というのは表現されることで存在が確認される
表現されないところに才能はない

ところがその表現というやつがどうにも苦手だ
人に見せたくない、というのではなくて、自分でも見たくないという感じに近い 

形を持たせることが怖い
曖昧なままにしておきたい
そんな気持ちがある


自分で面白いと思う何かを作ることができない

今書いているこの文章にしても、全く書いていて面白いものだとは思わない

世の中には面白いと思う人も面白いと思うものもたくさんあるのに、自分からは何もそういうものが出て来ない

道端に落ちている犬のうんこを眺めていたほうがまだ面白い
と言ったら言い過ぎだろうか

はあ…
どうすればいいんだろう…

一切仕事をしていないので、時間が膨大にある

だけど、何もやるべきことがない
とても苦しい

どこかに仕事をしている方がよっぽど楽な面もある
もちろん辛い面が多いからやらないことにしたのだけど


他人が面白いと言うかどうかは分からないが
少なくとも自分が面白いと思うものが作れなければ
作る意味は無い

取り敢えず今書いているものは読んでいて全く面白くない
暗すぎる
後ろ向きだし
気が滅入るばかり

もっと明るいものが読みたい
いや、明るいだけではだめで
落ち着いたやさしさのあるものが読みたい
そしてどこか虚無の匂いのするものが読みたい
 
木のような優しさ
木はわたしに何の関心も持たない
放っておいてくれる
それが木の優しさだ
そういう優しさのある物語が読みたい

むしろわたしは自分が木になってしまいたい
という気もする

わたしは人間に生まれてきたものの
あまり人間には向いていなかったらしい
ことばが不得手なものは人間に向かない
特に今のような世の中においては


なんの話をしていたんだっけ
才能がない、という話だったか

本当は才能なんてどうでもいい
才能なんかなくてもいい
自分が面白いと思うものが作れたら
外のことなんかどうでもいい
意義とか意味とか価値とか
一切要らない