薄氷の上で
今日の体調はそこそこ。
洗濯も自炊もできたのは久しぶりなんではないか。
3時ごろに温泉に行った。
途中色々なことを思って涙が出てきた。
バイクなので涙はすぐに流れて乾いてしまうので都合が良かった。
擦らなければ跡には残らないし、元から眼は充血していることが多いので変わらない。
人生において疑いなくこれは本当だと思うことが一つ二つと出来てきた。
他人の誰が何と言おうと揺るがしてはいけないことだ。
ひとつは「無理をしてはいけない」ということ。
もうひとつは「どんな人も薄氷の上を歩いていて、少し不運が続くだけで誰でも転落する」ということ。
後者がわかっているから、人は人に優しくなれるのだと思う。
過去を振り返ると、色んな人が「転落」していった。
小学生の頃、少し仲の良かった子は4年生くらいから学校に来なくなった。
中学生の頃、何人かの子が学校に馴染めなくてやめていった。
彼らは周りからは努力不足、我慢不足、やる気がないと呆れられ、馬鹿にされ、去っていった。
彼らは悪くはなかった。
ほんの少しの不運で友達が出来なかったとか、嫌なことがあったとか、単純に体調が悪かったとか、そういうちょっとした不運が続いただけだったのだろう。
私は心のどこかでうっすらと「次は自分の番かも知れない」と思っていた。
高校でも、大学でも、働いてからも、多くの人が「転落」していった。
周りとソリが合わなくなり、去らなくてはならなくなった。
それはどうでもいい場所のこともあれば、自分の最も大切な場所であったこともあっただろう。
人生では誰もが薄氷の上を歩いていて、ふとした偶然で転落してゆく。
ここを出発点として色んな態度や認識が自然に導かれる。
不運な人には優しくする。
不運な時にも優しくしてくれた人がいる。
少しずつでも前に進めばまた良くなる。
自己責任論は間違っている。
人に好かれるためではなく喜ばせるためにやる。
…等々。
やっと長いトンネルの中で、一点の光が見えてきた気がする。